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「玄関とリビングの仕切りがない家って寒いの?」
「玄関直結の間取りって後々後悔しない?」
「リビングが丸見えになるのが心配…?」
これから住宅を購入する方の中には、このような疑問を持つ方も多いでしょう。
実は、近年の住宅では「玄関とリビングを直結させる間取り」が増えており、設計次第で快適さが大きく変わります。
断熱性能や動線を工夫すれば、デメリットを抑えつつ住み心地を高めることも可能です。
そこで本記事では、玄関とリビングを直結させる間取りのメリット・デメリットを解説します。
また、寒いときの対処法や後悔しないためのポイントも紹介するため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
玄関とリビングを直結させる間取りとは?
玄関とリビングを直結させる間取りとは、玄関ホールやドアなどの仕切りを設けず、玄関とリビング空間を一体化させた設計のことです。
従来の玄関ホールを設ける間取りとは異なり、玄関から直接リビングへアクセスできる動線が最大の特徴です。
近年、開放的なLDK志向の高まりとともに、このタイプの間取りを採用する住宅が増加傾向にあります。
とくに延床面積に制約のある狭小住宅や、ワンフロアで生活動線を完結させる平屋住宅で人気を集めており、土間スペースを広く取った「玄関土間リビング」などが代表例として挙げられます。
限られた空間を最大限に活用しながら、開放感のある住空間を実現できる点で注目されています。
玄関とリビングを直結させる間取りのメリット
玄関とリビングを直結させる間取りの主なメリットは、開放感のある空間づくりや建築コストの削減などが挙げられます。
ここからは、3つの具体的なメリットについて詳しく解説します。
1.開放感のある明るいリビングが設計できる
玄関とリビングを直結させることで、視線の抜けが生まれ、空間全体に開放感と明るさをもたらします。
とくに玄関を南向きに配置した場合、従来の間仕切りがある間取りと比較して、リビング全体の日照時間が大幅に向上するというケースもあります。
そのため、日中は照明に頼らず自然な明るさの中で過ごせる環境が整います。
視覚的な広がりだけでなく、心理的な開放感ももたらすため、限られた床面積でも広々とした印象の住空間を実現したい方には大きなメリットであると言えます。
2.玄関ホールの建築費用を抑えられる
玄関ホールを設けない場合、施工面積が削減され、結果として建築費用を抑えられます。
一般的な玄関ホール約1坪分の施工費用は約30万円から40万円程度とされており、この部分を省略することでコスト削減が可能です。
浮いた予算を断熱性能の向上や設備のグレードアップに充てることもでき、限られた予算内でより質の高い住宅を実現できます。
とくに土地購入費用が高額になる都市部において、建物本体のコストを抑制できる点は大きなメリットといえるでしょう。

3.荷物の持ち運びが楽になる
玄関からリビングへ直通の動線が確保されることで、日常生活における荷物の運び込みが楽になります。
たとえば、買い物袋を複数抱えているときや、ベビーカーを押しながら出入りする際にも、ドアの開閉や狭い廊下を通る必要がないため、ストレスなく移動できます。
小さな子供がいる家庭や、高齢者と同居している世帯では、日々の暮らしにおける負担が軽減されるためとくに人気が高いです。
単なる利便性だけでなく、生活の質そのものを高める要素となっています。
玄関とリビングを直結させる間取りのデメリット
玄関とリビングを直結させる間取りには、いくつかデメリットも存在します。
家族構成や居住地域の気候条件によっても後悔の度合いに差が出るため、事前に十分検討しておくことが重要です。
ここからは、4つの具体的なデメリットについて詳しく解説します。
1.靴のにおいが気になる場合がある
玄関とリビングの間に仕切りがないため、靴や傘などから発生する臭気がリビング空間に拡散しやすくなります。
とくに梅雨時期や雨天時には、濡れた靴から湿気とともに不快なにおいが室内に広がりやすくなります。
ただし、近年の新築住宅では玄関部分に24時間換気システムや局所換気扇を設置して、このデメリットを大幅に改善してきています。
また、珪藻土や炭を配合した脱臭タイルを玄関床に置いて、においを軽減するなどの工夫をしている家庭も多いようです。
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2.冬場は寒く、夏場は暑くなりやすい
玄関ドアを開け閉めするときに外気が出入りすることにより、リビング全体の温度が変化してしまうことが大きなデメリットです。
とくに冬場は冷たい外気が直接リビングに流れ込み、暖房効率が低下する一方で、夏場は外の熱い空気が侵入して冷房代が上がってしまいます。
また、広々とした玄関土間を採用する場合、床下からの「底冷え」を問題視する声がよく聞こえてきます。
断熱等性能等級4以上の玄関ドアを取り付けたり、リビング玄関全体に床暖房システムを採用したりなど、設計時に将来の生活をイメージして工夫することが重要です。
3.目隠しがないためプライバシーに問題がある
玄関ドアを開けたときにリビングが外から見えやすくなるため、プライバシー面での懸念の声が上がっています。
たとえば、来客時や宅配便の受け取り時などに、室内の様子が道路や隣家から見えてしまうために、心理的なストレスを感じる方も少なくありません。
とくに玄関が道路に面している立地や、隣家との距離が近い住宅地では注意が必要です。
格子状のパーテーションや可動式の間仕切りを設置するなどの対策をして、視線を遮りながらも開放感を損なわない空間づくりが重要です。
4.小さい子供やペットが屋外へ飛び出すリスクがある
玄関とリビングの間に仕切りがないため、小さな子供やペットが玄関から屋外へ飛び出してしまうリスクがあります。
自分一人で歩くことができる2歳から5歳までの幼い子供は、好奇心から突然走り出すことがあり、とくに親の目が届かない状態では注意が必要です。
そのため、玄関ドアに補助錠やチェーンロックを高い位置に設置するなどの工夫が必要です。
また、玄関土間とリビングの境界部分に低めのペットゲートや安全柵を設置することで、飛び出し防止と開放感を両立させられます。
玄関とリビングの仕切りあり間取りのメリット
玄関とリビングを仕切る従来型の間取りには、砂埃が入りにくい、デザインの自由度が高い、将来的なリフォームがしやすいといったメリットがあります。
ここからは、3つの具体的なメリットについて解説します。
1.リビングに砂埃や花粉が入りにくい
玄関とリビングの間に仕切りドアがあることで、屋外からの砂埃や花粉の侵入をブロックできます。
とくに春先の花粉シーズンや、風の強い日には、コートや靴についた花粉を玄関で落としてからリビングに入ることで、生活空間の清潔さを保てます。
たとえば、花粉症に悩む家族がいる世帯や、犬や猫などのペットを飼育している家庭では、この仕切りの効果は非常に大きいといえます。
また、玄関マットやブラシを置くスペースも確保できます。結果として、リビングの掃除頻度を減らすことが可能です。
2.インテリアコーディネートがやりやすい
玄関とリビングが独立していることで、それぞれの空間に異なるデザインテイストを採用しやすくなります。
たとえば、玄関は来客を迎える格式ある空間として和モダンにして、リビングは家族がくつろぐ北欧風のナチュラルテイストにするなど、デザインの統一性を気にせず自由な演出が可能です。
また、玄関に置く収納家具や装飾品と、リビングのソファやカーテンの色合いが異なっていても、仕切りがあることでそれほど違和感が生じません。
とくに季節ごとに玄関のディスプレイを変更する方は、リビングのインテリアに影響を与えることなく気軽にアレンジができるためおすすめです。
3.将来的な間取り変更やリフォームがやりやすい
玄関とリビングが独立した空間として設計されていると、将来的なリフォームや間取り変更を検討するときに、「玄関部分だけの改修工事」や「リビングだけの間取り変更」が可能になります。
そのため、リビングでの生活を続けながら玄関リフォームを施工できるケースも多くあります。
たとえば、玄関収納を拡張したい場合や、玄関ドアを引き戸に交換したい場合でも、リビング側の工事が不要なため費用と工期を抑えられます。
また、将来的にバリアフリー化が必要になった際にも、玄関部分にスロープを設置したり床の段差を解消したりする工事が単独で行えます。

玄関とリビングの仕切りあり間取りのデメリット
玄関とリビングを仕切る従来型の間取りには、いくつかのデメリットも存在します。
ここからは、3つの具体的なデメリットについて解説します。
1.車椅子や杖を利用する方のサポートには不向き
車椅子や杖を使用する方は、玄関とリビングの間に段差や扉があることで、移動しにくさを感じる場合があります。
バリアフリー法では、車椅子がスムーズに通行できる廊下幅として最低90cmの確保が求められていますが、従来型の「玄関ホール×廊下」の設計ではこの基準を満たしていないことが多いです。
とくに開き戸の場合、車椅子での開閉動作は困難であり、介護する側のサポートが必要になります。
一方で、玄関とリビングの間に仕切りがないと、リビングまでの移動で苦戦することなく、高齢期になっても快適に暮らせる住環境を実現できます。

2.家族や同居者の出入りが確認できない
玄関とリビングの間に仕切りがあることで、家族が帰宅したタイミングや来客の訪問を直接確認しにくくなります。
たとえば、認知症の方が一人で外出してしまったり、体調不良で倒れた場合の発見が遅れてしまったりなど安全面での懸念が生じます。
また、小さな子供がいる家庭でも、子供が無断で外出していないかを確認しづらくなります。
玄関ドアの開閉を知らせるチャイムセンサーを設置することで対策することは可能ですが、家族の出入りをリアルタイムで確認できないことはときとしてデメリットになることがあります。
3.十分なスペースがないと閉塞感がある
玄関ホールのスペースが狭い場合、仕切り壁や扉によって圧迫感が強くなり、窮屈な印象を与えてしまいます。
狭い玄関では靴の脱ぎ履きや傘の開閉も難しくなりがちです。また、ベビーカーや車椅子を置くスペースも確保できません。
一方で、玄関とリビングが直結していると、床面積を有効活用でき、スッキリとした印象の空間を実現できます。
また、大きな鏡を壁に設置して空間を広く見せたり、間接照明を取り入れて明るさと開放感を演出したりなど、設計時のアイデアと工夫が必要です。
玄関とリビングの仕切りなし間取りで寒いときの対処法
玄関とリビングを直結させた間取りで冬場の寒さが気になる場合、3つのアプローチでこの問題を改善できます。
ここからは、断熱性能を高めること、後付けで間仕切りを作ること、空気が循環する仕組みを整えることについて解説します。
1.玄関ホールの断熱性能を上げる
玄関ホールの断熱性能を向上させることで、外気の侵入を大幅に抑制できます。具体的には、「玄関ドア」「土間」「窓」の3か所の対策を取ることが有効です。
たとえば、玄関ドアをアルミと樹脂の複合構造の高断熱タイプに変更したり、土間を剥がして床下に断熱材を敷き詰めるリフォームを実施したりなどが挙げられます。
また、玄関床に断熱性の高いタイルを採用することで、床からの冷え込みも軽減できます。
既存住宅でも玄関ドアの交換工事は1日程度で完了するケースが多く、費用対効果の高い断熱対策といえます。
2.可動式の間仕切りや上がり框を設置する
必要に応じて開閉できる可動式の間仕切りを設置することで、玄関からリビングへの冷気の流入を遮断できます。
新築を建てるときだけではなく、リフォームの内容を考えるうえでも選択肢に入れたい対策です。
また、玄関とリビングの境界に15cm程度の上がり框(あがりかまち)を設けることで、床に段差が生まれ、砂埃が直接リビングに流れ込みにくくなります。
簡易的にDIYがしたい方は、ロールスクリーンやアコーディオンカーテンなど、使わないときは収納できるタイプの間仕切りを設置すると便利です。
私の自宅でも幅180cmのロールスクリーンを設置しましたが、目隠しとしてちょうど良いサイズ感でした。
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3.サーキュレーターやシーリングファンで空気を循環させる
室内の空気を循環させることで、温度ムラを解消することも有効です。
暖かい空気は天井付近に滞留しやすいため、サーキュレーターやシーリングファンを使用して室内全体に空気を行き渡らせましょう。
サーキュレーターは玄関側の床面に向けて設置し、冷たい空気を持ち上げるように動かすことで効果が高まります。
シーリングファンは天井に設置するため場所を取らず、インテリアとしても空間を演出できる点がメリットです。
実際に私も活用しているアイリスオーヤマのサーキュレーターはコスパ抜群でおすすめです。
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玄関とリビングの仕切りなしで後悔するかは人それぞれ!
玄関とリビングの仕切りなし間取りで後悔するかどうかは、生活スタイルや家族構成によっても変わります。
たとえば、小さな子供やペットがいる世帯では、安全面でのリスクを配慮して仕切りありの間取りを選択することも賢明でしょう。
一方で、開放的な空間を好む方や、動線効率を重視する方にとっては、スタイリッシュな仕切りなしの間取りの方が満足度が高いかもしれません。
重要なのは、暮らし方を十分に考慮して、必要に応じて専門家に相談しながら、自分たちに最適な間取りを選択することです。