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「築年数が古い賃貸物件って本当に大丈夫?」
「家賃が安いけど住み心地は悪くない?」
「築浅の方がゴキブリが出にくい?」
こんな疑問をお持ちではありませんか?
実は、築年数だけで物件の良し悪しは判断できないのが不動産の奥深いところです。
築30年超でもリノベーションや管理状態次第で快適に暮らせるケースも多いと言えます。
そこで本記事では、築年数が古いと家賃が安くなる理由や、賃貸物件で狙い目の築年数の目安を宅建士目線で解説します。
さらに、古い物件で快適に暮らすポイントや築浅物件の注意点、築年数以外で見るべき良質物件の条件も紹介するため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
築年数が古いと家賃が安くなる理由

賃貸物件を探すときに、築年数は家賃を大きく左右する要素の一つです。
国土交通省の調査によれば、賃貸住宅の平均築年数は約19.9年となっており、築古物件も市場に多く流通しています。
築年数が経過すると、物件の需要や資産価値が低下し、それに伴って家賃も下がる傾向にあります。
ここからは、築年数が古い物件の家賃が安くなる具体的な理由を4つ解説していきます。
1.建物や外壁が老朽化してくる
築年数が経過すると、建物の外壁や屋根は経年劣化により防水性能が低下し、見た目の印象も悪くなります。
たとえば、外壁塗装は一般的に10年から15年ごとに必要とされますが、実施していない物件は色褪せやひび割れが目立ち、入居希望者から敬遠されやすくなります。
結果として、外観が老朽化した物件ほど家賃が安く設定されます。
ただし、外壁塗装などのメンテナンスが適切に行われている物件であれば、築年数の割に良好な状態を保っている場合もあります。
2.昔の間取りは使い勝手が悪い
築年数が古い物件の多くは、和室中心の間取りや独立したキッチンなど、現代のライフスタイルに合わない設計となっています。
近年は在宅ワークの普及により、リビングと一体化したLDKや作業スペースが確保できる間取りへのニーズが高まっていますが、築古物件ではこうした条件を満たしにくいのが実情です。
間取りの使い勝手が悪いと入居希望者が減少し、オーナーは家賃を下げざるを得なくなります。
一方で、リフォームにより間取り変更やLDK化が実施されている物件は、築年数が古くても比較的高い家賃が設定されています。
3.内装や設備が古い
給湯器やエアコン、キッチン設備などは使用年数が長くなると故障するリスクが高まります。
一般的に給湯器の耐用年数は10年から15年、エアコンは10年程度です。
交換時期を超えると度重なる故障や性能の悪さで入居者が不便を感じやすくなります。
新しい設備を導入している物件と比較すると、家賃に差が生じるのは当然です。
設備の更新状況は内覧時に必ず確認し、家賃との見合いを判断することが大切です。
4.現行の耐震基準を満たしていない
1981年6月以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準で建てられており、現行の新耐震基準と比べて地震に対する安全性が劣ります。
旧耐震基準の建物は震度5強程度の地震で倒壊しないことを想定していますが、新耐震基準では震度6強から7程度の大地震でも倒壊しない構造が求められています。
近年は東日本大震災や能登半島地震など、大規模な地震災害が多発しているため、旧耐震基準の物件は入居者から敬遠されやすく、家賃が低く設定される傾向にあります。
契約前に不動産会社へ補強工事の有無や履歴を確認することが重要です。
賃貸物件で狙い目の築年数の目安

賃貸物件を選ぶときに、築年数によって家賃水準や設備の充実度、耐震性能などが大きく異なります。
「とにかく家賃を抑えたい」のか「快適さも重視したい」のか、自分の優先順位を明確にすることで最適な築年数帯を見極められます。
ここからは、4つの築年数帯について、それぞれの特徴と狙い目を詳しく解説します。
1.とにかく家賃を安くしたいなら築30年以上
家賃を最優先で抑えたい方には、築30年以上の物件がおすすめです。
築30年を超える物件の家賃相場は、築浅物件と比較して約60%から70%程度に抑えられる傾向があり、家賃負担を大幅に軽減できます。
外観や設備の古さは否めませんが、家賃の安さを最優先する方や、部屋で過ごす時間が短い方にとっては合理的な選択肢です。
ただし、耐震性や設備の状態については事前にしっかり確認し、安全面や生活の利便性とのバランスを考慮することが大切です。
2.コスパを重視するなら築20年から30年未満が狙い目
家賃と住環境のバランスを重視する方には、築20年から30年未満の物件が最も狙い目です。
この築年数帯は家賃相場が手頃でありながら、管理状態が良好な物件であれば、快適さは築浅物件に劣りません。
とくにリノベーション済みの物件が多く流通しているのもこの年数帯の特徴で、内装や設備が新しくなっている物件を選べば、築年数を感じさせない住み心地の良さが実現できます。
耐震性の面でも一定の安心感があるうえに、物件の選択肢が豊富なため、立地や間取りなど自分の条件に合った物件を見つけやすいのも大きなメリットです。
3.耐震性能を重視するなら築20年未満がおすすめ
地震への備えを重視する方や、小さなお子様がいるご家庭には築20年未満の物件がおすすめです。
1981年6月以降に建築確認を受けた新耐震基準の建物であり、大地震にも耐えられる構造が、安全性を求める世帯から高い人気を集めています。
とくに鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の物件であれば、耐震性だけでなく防音性や耐久性にも優れており、より安心して暮らせます。
家賃は築30年以上の物件よりも高めですが、安全性と快適性を両立させたい方にとっては適切な選択肢といえるでしょう。
4.設備の清潔さや新しさを求めるなら築10年未満
最新の設備や清潔な住環境を重視する方には、築10年未満の物件が最適です。
浴室乾燥機や温水洗浄便座、オートロック、宅配ボックスなど、現代の生活に欠かせない設備が標準装備されている物件が多く、快適な暮らしを実現できます。
すぐに設備が故障するリスクも低く、入居後のストレスが少ないのも大きな魅力です。
また、外観や共用部分も新しく清潔感があるため、内覧時の第一印象も良いでしょう。
家賃は築20年以上の物件と比べて1.5倍から2倍程度高くなる傾向があるため、予算との兼ね合いをしっかり考慮しましょう。
築年数が古い物件で快適に暮らすポイント

築年数が古い物件でも、物件選びのポイントや適切な対処法を押さえれば快適に暮らせます。
ここからは、4つの実践的なポイントについて、宅建士の視点から詳しく解説します。
1.耐震補強工事済みの物件を選ぶ
旧耐震基準で建てられた物件でも、耐震補強工事が実施されていれば安全性は大幅に向上しています。
補強工事では壁の増設や柱の補強、基礎の強化などが行われ、新耐震基準に近い耐震性能を確保できるためです。
とくに鉄筋コンクリート造の補強済み物件は構造的にも優れており、長期的な安心感があります。
契約前に不動産会社に補強工事の実施履歴や工事内容を確認し、証明書類を提示してもらうことが重要です。
工事の有無は物件の安全性を左右する重要な要素ですので、必ず確認してから契約を進めましょう。
2.湿気やカビ対策を徹底する
築年数が古い建物は通気性が悪く、湿気がたまりやすい構造となっている場合があります。
とくに北向きの部屋や1階の住戸は結露が発生しやすくカビが生えやすいです。
たとえば、定期的に換気するだけではなく、脱衣所に除湿機を設置したり、押し入れやクローゼットの中にも除湿剤を配置したりなどの対策をしましょう。
室内の湿度を50%から60%程度に保つことでカビの発生を抑制できます。
カビは健康被害にもつながるため、入居後は湿気対策を習慣化して心身ともに快適に暮らしましょう。
3.排水溝や部屋自体のにおい対策をする
長年使用されてきた築古物件では、排水管に汚れが蓄積し、排水溝から悪臭が上がってくることがあります。
キッチンや浴室、洗面所の排水口は定期的に重曹やパイプクリーナーで清掃し、汚れや詰まりを防ぎましょう。
また、排水トラップに水がたまっていないと下水の臭いが直接上がってくるため、長期間使わない排水口にも定期的に水を流すことが大切です。
なお、部屋全体のにおいには消臭剤や脱臭剤を置くことが最も効果的と言えます。
とくにこちらの商品のようなシールで貼り付けるタイプの消臭剤は、場所を取らず設置しても目立たないためおすすめです。
▲画像をタップすると商品詳細ページに移行します。
4.燻煙式の殺虫剤でゴキブリなどの害虫対策をする
空室期間が長かった物件や築年数が古い物件では、ゴキブリなどの害虫が発生しやすい環境にあります。
入居前には燻煙式の殺虫剤を使用し、室内に潜む害虫を駆除しておくことが効果的です。
▲画像をタップすると商品詳細ページに移行します。
また、キッチンの排水口や浴室の換気口、エアコンのドレンホースなど、害虫の侵入経路となりやすい場所には「ブラックキャップ」を取り付けておきましょう。
▲画像をタップすると商品詳細ページに移行します。
さらに食べ物やゴミは密閉して保管し、害虫を寄せ付けない環境を作ることが重要です。
築浅物件を契約するときの注意点

新築や築浅の物件は設備が新しく清潔感があるため人気ですが、その分家賃や初期費用が高く設定されている場合が多く、コスト面での注意が必要です。
ここからは、築浅物件ならではのデメリットや注意点について3つ解説します。
1.家賃が割高で設定されている場合がある
新築や築浅物件には「新築プレミアム」と呼ばれる価格上乗せがあり、周辺の家賃相場と比較して1割から2割程度高く設定されているケースが少なくありません。
とくに駅近くの人気エリアではこの傾向が顕著です。
契約前には必ず同じエリアの類似物件と家賃を比較し、適正価格かどうかを見極めることが重要です。
また、数年後には家賃が下がる可能性もあるため、長期入居を考えている場合は更新時の家賃交渉も視野に入れておきましょう。
2.賃貸契約の初期費用が高くなる
築浅物件では家賃だけでなく、礼金や仲介手数料、保証料などの初期費用も高額になる傾向があります。
礼金が家賃の1か月分から2か月分に設定されている物件も多く、築20年以上の物件と比較すると初期費用の総額で家賃1か月分から2か月分の差が生じることもあります。
引っ越し費用や家具家電の購入費用も考慮すると、入居時の負担は相当なものです。
初期費用を抑えたい場合は、礼金なしや仲介手数料が割引される物件を探すか、築10年から20年程度の物件を選んで負担を軽減しましょう。
3.未完成物件は内覧できない
新築や建築中の物件では、完成前に募集が開始されるため実際に室内を見ることができないまま契約を進めなければならないケースがあります。
図面や完成予想図だけで判断すると、実際に完成した物件が想像と違ったり、日当たりや騒音などの環境面でトラブルが発生したりする可能性もあります。
設備の詳細仕様を必ず確認し、可能であれば類似の完成済み物件を見学させてもらうことがおすすめです。
また、契約書には完成が遅れた場合の対応や、仕様変更があった場合の取り決めが明記されているかもしっかり確認しましょう。
古くても良い賃貸物件の「築年数以外」の条件

賃貸物件を選ぶ際、築年数だけで判断するのは不十分です。
実際には管理状態や周辺環境、建物の構造といった築年数以外の要素が、住み心地を大きく左右します。
ここでは、賃貸住宅の「築年数以外」の4つの重要な条件について詳しく解説します。
1.リノベーション済み物件
リノベーション済み物件は、内装や設備を全面的に刷新しているため、築年数を感じさせない快適な住環境が整っています。
壁紙や床材の張り替えはもちろん、キッチンや浴室などの水回り設備も最新のものに交換されている場合が多く、築30年を超える物件でも新築同様の清潔さを感じられます。
人気エリアでは築古物件をリノベーションすることで、立地の良さと手頃な家賃を両立させた魅力的な物件が増えています。
リノベーションの内容や範囲は物件によって異なるため、内覧時に設備の新しさや施工の質をしっかり確認し、コストパフォーマンスの高い物件を見極めることが大切です。
2.隣人が「変な人」ではない
どれほど設備が良くても、隣人とのトラブルがあれば快適な生活は送れません。
騒音問題やゴミ出しのルール違反、共用部の私物放置など、住民間のトラブルは築年数とは無関係に発生します。
契約前には管理会社の評判や対応力を確認し、過去にトラブルがなかったか質問することが重要です。
また、内覧時には共用部の清掃状態や掲示板の内容から「どんな国籍の方が住んでいるのか?」「住民同士の交流はどの程度あるのか?」などを考察しておきましょう。
可能であれば平日と休日の異なる時間帯に物件周辺を訪れ、騒音レベルや住民の雰囲気を確認することも有効です。
3.定期的なメンテナンスの実施
建物の給水管や排水管、外壁、屋上防水などは定期的なメンテナンスが実施されているかどうかで、劣化のスピードが大きく変わります。
管理が行き届いている物件では、オーナーや管理会社が計画的に点検や修繕を行っており、築年数が古くても良好な状態を保っています。
契約前には管理会社に点検履歴や修繕計画を確認し、どの程度メンテナンスに力を入れているかを見極めましょう。
オーナーの意識が高く、物件を大切に扱っている姿勢が見える物件は、長期的に安心して暮らせる良物件といえます。
4.建物が鉄筋コンクリート造や鉄骨コンクリート造
鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、木造や軽量鉄骨造と比較して耐久性、防音性、耐震性、耐火性に優れています。
法定耐用年数が47年と長く、築年数が経過しても構造的な劣化が進みにくいのが特徴です。
長期間同じ物件に住み続けることを考えている方や、静かな環境を重視する方は、RC造やSRC造の物件は安心して選べる選択肢です。
コスパ重視で賃貸物件を探すなら築20年から30年未満が狙い目!

賃貸物件選びにおいて、築年数は家賃や設備、安全性を左右する重要な要素ですが、それだけで判断するのではなく総合的な視点が必要です。
とくに築20年から30年未満の物件は、家賃の手頃さと設備の充実度、耐震性のバランスが最も優れており、コストパフォーマンスを重視する方に最適な選択肢といえます。
さらにリノベーションや耐震補強が施された物件であれば、築浅物件に劣らない快適さを実現できます。
内覧時には設備の状態や共用部の雰囲気をしっかり確認し、管理会社に点検履歴や補強工事の有無を質問することで、後悔のない物件選びが可能です。
自分のライフスタイルや優先順位を明確にし、築年数だけにとらわれない柔軟な視点で理想の物件を探してみましょう。




