不動産売却ガイド|仲介を利用した場合のスムーズな売却手続き、高額査定のコツを解説!

不動産を売却するときのステップは8段階です。事前に基礎知識をつけてから不動産業者を見つけて仲介契約を結びます。

しかし、多くの方にとって不動産の売買経験は、人生で何度もあることではありません。そのため、分からないことだらけで不安になってしまうこともあるでしょう。

そこで今回は、仲介業者を利用した場合における不動産の売却の手順について解説していきます。

売却前に準備する書類や高額査定のために意識すべきポイントについても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

らくらくさん
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【この記事でわかること】

  • 不動産を売却するときの流れやスケジュール
  • 不動産仲介業者の仕事内容と費用
  • 不動産を売る前に準備しなければいけない資料

不動産を売却するときの必要書類・準備物

「生年月日の記入欄に令和が追加された書類 | フリー素材のぱくたそ」の写真

売主が不動産を売却するときに準備しなければならない書類と、取得できる場所の一覧はこちらです。

準備物

取得・保管場所

土地・建物登記済証(権利証)もしくは登記識別情報 法務局から発行されて所有者が保管
固定資産税・都市計画税納税通知書 納税先の自治体から発行され所有者が保管
印鑑証明書 実印登録している市区町村の役所窓口
測量図・建物図面 法務局窓口またはインターネット
(マンションの場合)利用規約・組合議事録 所有者が保管
本人確認書類・実印 所有者が保管
らくらくさん
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上記の他にも仲介、買取を依頼した不動産業者からの指示があれば、その内容に沿って売買契約日までに必要書類を準備しておきましょう。

不動産仲介を通して売却する【8ステップガイド】

「誰も住んでいない蔦の張った空き家 | フリー素材のぱくたそ」の写真

不動産業者に仲介を依頼して買主を探してもらう方法は、以下の8つのステップを踏んでいきます。

  1. 不動産売却の下調べをする
  2. 不動産業者に査定の依頼をする
  3. 不動産業者と媒介契約を結ぶ
  4. 最長3か月間、買主が現れるのを待つ
  5. 現地内覧の準備をする
  6. 交渉を経て買主と売買契約を結ぶ
  7. 不動産の引き渡し・決済を行う
  8. 不動産売却後の確定申告をする

ここからは、それぞれのステップの内容について詳しく解説していきます。

 

①不動産売却の下調べをする

最初のステップでは、売主が不動産売却に関する下調べを行います。

具体的には、現在の不動産市場の動向や類似物件の相場価格の調査、地域の需要と供給の分析などがあります。

また、売却に際して修繕やリフォームが必要な場合は、それに関する検討も行います。調べ方については以下のサイトを参考にしてください。

不動産の土地値を調べるなら全国地価マップ

全国地価マップの「相続税路線価等」から不動産のある住所を検索すると、相続税を評価する際に資産額計算で必要な路線価を表示させることができます。

ここから、現在時点の土地価格を調べることが可能です。

参考・画像引用:一般社団法人 資産評価システム研究センター「全国地価マップ」

 

類似物件の取引価格を調べるなら土地総合情報システム

土地総合情報システムの「不動産取引価格情報検索」を利用すると、過去に行われた周辺近所の不動産取引価格を閲覧することができます。

同一エリアというだけではなく、物件タイプや規模などが類似している物件の取引を参考にすることができるため、実際の相場観がかなり養われます。

参考・画像引用:国土交通省「土地総合情報システム」

 

②不動産業者に査定の依頼をする

売却したい不動産の相場や売買取引に関する情報を頭に入れた後は、いよいよ不動産業者に査定の依頼をします。

らくらくさん
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依頼をするときは、不動産業者に直接問い合わせをする方法と一括査定サイトから不動産業者の紹介を受ける方法の2パターンがあります。

不動産業者に直接問い合わせをする方法

売主は、複数の不動産業者に直接問い合わせをして査定を依頼します。その後、不動産業者は訪問査定をして売り出し価格の提案をします。

メリットは、売主自ら業者を選択できるため、信頼できる業者と直接コミュニケーションが取れることです。また、物件の状態や希望条件に応じた査定を受けることができます。

一方でデメリットは、複数の業者に個別に連絡をする手間がかかります。また、業者の数が限られているため、査定の幅や比較の余地が制限される場合があることです。

らくらくさん
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地元に根差した不動産業者とつながりがある場合は、その業者に依頼してみてもいいでしょう。

一括査定サイトから不動産業者の紹介を受ける方法

売主が一括査定サイトに物件情報を登録し、複数の不動産業者から机上査定の見積もりを受けます。

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その後、希望する業者と直接連絡を取って訪問査定などの詳細な査定が可能です。

メリットは、複数の業者から一気に査定を受けることができるため、見積もりを比較するのが容易な点です。

一方でデメリットは、一括査定サイトは中間業者となるため、個別の業者に直接問い合わせるよりも情報の伝達に時間がかかる場合があることです。

また、一部の一括査定サイトは業者の選定基準や手数料などが異なるため、注意が必要です。

メリットとデメリットを理解したうえで、査定サイトを使うか直接問い合わせるかを選択しましょう。

 

③不動産業者と媒介契約を結ぶ

お世話になる不動産業者が決まったら、売主は業者と媒介契約を結びます。

仲介の契約は、自己発見取引の有無や売却を依頼できる業者の数、指定流通機構(レインズ)への掲載の義務などによって3つの種類に分かれています。

契約締結までに、どの媒介契約が適しているのかを判断しておきましょう。

契約の種類

他の不動産業者に売却の依頼 自己発見取引 指定流通機構(レインズ)登録 売主への報告

専属専任媒介契約

できない できない 義務あり 1週間に1回以上

専任媒介契約

できない できる 義務あり 2週間に1回以上

一般媒介契約

できる できる 義務なし なし

参考:国土交通省「宅地建物取引業法関係」

 

④最長3か月間、買主が現れるのを待つ

媒介契約を結んだあとは、不動産業者が不動産情報を市場に出して買主を募集します。媒介契約は、最長3か月の期間を設定するのが一般的です。

この期間内に買主が現れれば、売買契約に進むことができます。現れなかった場合でも、契約を更新することによってさらに最長3か月の媒介契約を結ぶことができます。

厳密にいえば、専属専任媒介契約と専任媒介契約の有効期間は最長3か月と定められているのに対して、一般媒介契約は最長期間の定めはありません。

らくらくさん
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しかし、国土交通省の定める標準媒介契約約款では、同じく3か月以内に定めるようにとの記載があります。

⑤現地内覧の準備をする

不動産の購入希望者が内覧するための準備をします。売主は物件の魅力を引き立てるような清掃を行いましょう。

また、必要に応じては内装や住宅設備、外装のリフォームを行って物件の魅力度を引き立てる計画を立ててもよいでしょう。

住宅設備のリフォーム費用の相場や工期についてはこちらの記事を参考にしてください。

⑥交渉を経て買主と売買契約を結ぶ

購入希望者が不動産に興味を持って本格的に購入をしたい場合、売主は買付申込書を受け取ります。

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この書面には、価格や条件について交渉をする内容が記載されており、売主と買主が書面の内容に合意した場合、売買契約へと進みます。

売買契約書には物件の詳細や売買条件、支払い方法、引渡し日などが明記されます。

不動産業者が派遣した宅地建物取引士による重要事項説明を受けたのちに、双方が契約内容を確認して最終合意することで売買契約が成立します。

 

⑦不動産の引き渡し・決済を行う

売買契約書に記載された引渡し日に、売主と買主は不動産の引き渡しと売買代金の決済を行います。場所は決済を行う金融機関の施設内で行われるのが一般的です。

不動産が建物の場合は、鍵を買主に渡すことで引き渡しは完了とされています。
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土地の場合は司法書士に登記変更の手続きを依頼し、決済日当日中に実行してもらうことで完了とされています。

⑧不動産売却後の確定申告をする

不動産を売却した場合、売主は所得税や住民税などの税金に関する確定申告を行う必要があります。

売却に伴う所得や利益に対して税金の計算や申告手続きを行うことで、税務上の義務を果たしましょう。

らくらくさん
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不動産の売却による所得は「譲渡所得」に区分され、以下のように所有期間によって税率が変わります。

譲渡所得の種類

保有期間 所得税(復興特別所得税込)

住民税

短期譲渡所得

5年以下 30.63% 9%

長期譲渡所得

5年を超える期間 15.315% 5%

また、マイホームの売却の場合3000万円の特別控除が受けられるため、所得が3000万円以下となる場合は非課税となります。

何かわからないことがある場合は、税務署の指示や税理士のアドバイスに従いましょう。

不動産(持ち家)を高額で売却するためのコツ

「小高の住宅街と空き地 | フリー素材のぱくたそ」の写真

不動産を売却するときに少しでも契約価格が高額となるようにするには、いくつかの抑えておくべきポイントがあります。

そのタイミングは査定を依頼するときと契約進行中の2つです。それでは、詳しい内容を見ていきましょう。

 

不動産一括査定サイトを利用する

不動産の査定を依頼するときに業者の窓口ではなく、一括査定サイトを利用して複数社から査定を受けることもおすすめです。

不動産業者は、不動産のタイプ(戸建て、アパート、区分マンションなど)やエリアによって特色や得意不得意が違います。

1社のみの見積もりを判断材料とするのは、適正価格を知るには不十分と言えるでしょう。

らくらくさん
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不動産一括査定サイトをパソコンやスマホなどからインターネット経由で利用した場合の利用料金は基本的に無料です。

複数社からの査定が受けられる一括査定サイトを利用して、売却価格を高く設定してもらえる業者に依頼するようにしましょう。

年度末の高値で売れやすいタイミングを逃さない

不動産の売却スケジュールにゆとりがある場合は、売り出すタイミングを図ることで高値で売れる可能性が高まります。

らくらくさん
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不動産価格が高騰する最も旬な時期は年度末の1、2か月前です。

つまり1月から3月かけてが最も旬の時期です。

理由は、就職や進学などのライフイベントが重なることによって、年度末に不動産の需要が一気に高まるためです。

また、9月の1、2か月前も同様の理由で不動産価格が上昇します。不動産市場の動向を見て売れやすいタイミングで得ることを意識してみてください。

 

不動産用語や基礎知識を頭に入れておく

不動産を売却するときに大切なのが、不動産用語や基礎知識を頭に入れておくことです。

不動産の売買は、法律や税制、契約内容が複雑です。特に個人間取引の場合は、知識不足がトラブルやアクシデントのもとになります。

また、不動産業者に仲介や買取を依頼する場合でも、売り出し価格の提案を受けたときに基礎知識がないと「その価格がいいのか悪いのか」という判断さえできず、言われるがままの状態になりかねません。

らくらくさん
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大きな金額が動く取引であるということを念頭において、不動産に関する勉強を欠かさないようにしましょう。

不動産の売却に関するよくある質問

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ここからは、不動産を売却する流れについてよくある質問への回答をしていきます。

 

不動産の売却に仲介業者を通すメリットやデメリットはあるのか?

不動産の売却に仲介業者を通すメリットは以下の通りです。

  • 不動産の最適な売り出し価格が分かる
  • 契約に必要な手続きの手間を省ける
  • 売主の事情に寄り添った対応をしてくれる

不動産は、専門的な知識や経験が必要な分野です。不動産仲介業者に売却を依頼することで、安心して売買契約に持っていくことができるため、メリットは大きいです。

一方で、デメリットとなることもあります。詳しくはこちらの記事で確認してみてください。

媒介契約後、売り出し価格の変更はできる?

媒介契約を結んだ後も、売り出し価格の変更は書面に記名・押印することにより可能です。

仲介業者は不動産売却のアシストをするだけであって、価格変更の決定権はあくまで売主側にあるためです。

らくらくさん
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媒介契約期間中に変更することもできますが、3か月以内に買付申込書が届かない場合は、更新の際に価格を見直すのもおすすめです。

不動産業者に買取してもらう場合の手順は?

不動産業者に買取を依頼する場合は、以下の5つのステップを踏んでいきます。

  1. 不動産売却の下調べをする
  2. 不動産業者に査定の依頼をする
  3. 交渉を経て不動産業者と売買契約を結ぶ
  4. 不動産の引き渡し・決済を行う
  5. 不動産売却後の確定申告をする

それぞれの内容に関しては仲介の説明と重複する部分が多いので割愛させていただきますが、違いとしては売買契約を結ぶまでの作業がシンプルで期間が短いことが挙げられます。

らくらくさん
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相続税の納税期限が迫っている場合や親族とのトラブルが発生している場合など、なるべく早めに不動産を処分したいケースでは、買取の選択肢も視野に入れて検討するといいでしょう。

仲介業者を利用した不動産売却ガイドまとめ

仲介業者を利用して不動産を売却するときは、以下の8つのステップを踏んでいきます。

  1. 不動産売却の下調べをする
  2. 不動産業者に査定の依頼をする
  3. 不動産業者と媒介契約を結ぶ
  4. 最長3か月間、買主が現れるのを待つ
  5. 現地内覧の準備をする
  6. 交渉を経て買主と売買契約を結ぶ
  7. 不動産の引き渡し・決済を行う
  8. 不動産売却後の確定申告をする

下調べの段階で一括査定サイトを利用して相場観を養ったり、売買価格が高値になるシーズンを狙って不動産業者に相談したりしましょう。

また、用語や仕組みを勉強して基礎知識を身に着けておくことで、後悔のない不動産売却ができるはずです。ぜひ参考にしてみてください。

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