競売物件を購入するメリットとは?公売物件や任意売却との違い、落札するまでの流れ、トラブル対処法を解説

競売物件を購入するメリットとは?公売物件や任意売却との違い、落札するまでの流れ、トラブル対処法を解説

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「競売物件は安く買える?」

「そもそも競売の仕組みって?」

「競売物件は不動産投資に最適?」

 

2024年の競売物件数は1万1400件以上です

前年と比較すると300件以上も増加しており、不動産の物件調達手段として有効ではないかと考える方も多いでしょう。

一方で、内覧ができないため物件の瑕疵に気付きにくい、占有者の立ち退き問題がある、融資が引きにくいといったリスクがあります。

そこで本記事では、競売物件の特徴と公売物件や任意売却との違い、落札までの一般的な流れを紹介します。

また、競売物件を購入するメリット、リスクやトラブル対処法、住宅ローンなどよくある質問を解説します。

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競売物件とは?

競売物件は裁判所が差し押さえた債務者の不動産であり、通常の不動産売買とは異なる特殊な取引形態です。

物件の情報は3点セットと呼ばれる書類で公開され、購入希望者はこれを基に入札を行います。

1.裁判所が差し押さえた債務者の不動産

競売とは、返済義務を果たせなくなった債務者が所有する不動産を、裁判所が法的手続きによって強制的に売却する仕組みです

債権者からの申し立てを受けた裁判所は、該当する不動産を差し押さえ、入札によって買い手を募ります。

得られた代金は債権者への返済に充当され、債権回収が実現します。

身近な事例としては、住宅購入時に組んだローンが支払えなくなり、融資元の金融機関が申し立てることで自宅が競売にかけられるケースが挙げられます。

民事執行法という法律に基づいて実施されるため、所有者の同意がなくても手続きは粛々と進行します

債権者側には確実な回収手段となり、購入希望者には通常より低価格で取得できる機会となります。

2.物件明細書・現況調査報告書・評価書の3点セットが公開

競売に出される不動産については、購入判断に必要な情報が3種類の書類で提供されます。

 

書類名 内容
物件明細書 権利状況や賃借権の有無など、物件に付随する法的な権利関係が明らかにされる
現況調査報告書 執行官による実地調査の結果として、物件の現在の状況や居住者の有無などが報告される
評価書 不動産鑑定士が算定した不動産の価値評価に加え、立地条件や建物の状態などが詳細に記載される

 

これらは裁判所の競売情報サイト「BIT」において無料で閲覧することができます。

ただし注意すべきは、記載内容が調査実施時点の情報であることです

入札時には状況が変化している可能性もあるため、最新の状態を別途確認する姿勢が求められます。

競売物件と公売物件・任意売却との違い

競売と類似した不動産処分方法として、公売と任意売却という仕組みが存在します。

いずれも債務問題に起因する点では共通していますが、実施主体や手続きの進め方、購入者が直面するリスクの内容には明確な相違があります。

1.競売物件と公売物件の違い

公売物件とは、税金未納を理由として税務当局が差し押さえ、一般向けに売却する不動産を指します。

競売が裁判所の管轄であるのに対し、公売は税務署や国税局といった行政機関が主体となって実施する点が大きな違いです

特に重要な差異は、退去に関する法的権限にあります。

競売では裁判所の強制力により占有者を退去させる手段が確保されていますが、公売では購入者自身が占有者と交渉して退去を求める必要があります。

公売は国税徴収法を根拠法として運営され、近年はインターネットを活用した公売形式が主流となっています。

価格面では公売も市場より安価ですが、退去リスクを考慮すると、競売の方が購入後の法的保護が充実していると評価できます

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2.競売物件と任意売却物件の違い

任意売却は、返済困難に陥った債務者が債権者の承諾を得た上で、通常の不動産仲介を通じて物件を売却する手法です

競売との根本的な相違点は、債務者本人の意思による売却である点にあります。

支払いが厳しくなった時点で、債務者自らが不動産を売って返済したいと債権者に提案し、合意が得られれば実行されます。

任意売却では残った債務について分割返済などの柔軟な取り決めが可能となるため、債務者にとって有利な条件を設定しやすくなります。

購入者の立場からも、売主が協力的であり不動産会社が介在することで、手続きの透明性が高く安心して取引できる環境が整います

価格は競売ほど安くはなりませんが、物件内部を確認できるため、状態を把握した上で購入判断ができる利点があります。

競売物件を落札して引き渡すまでの流れ

競売での不動産取得には、一般的な売買とは異なる独特のプロセスが存在します。

情報の開示から代金支払い、そして実際の引き渡しまで、各段階で押さえるべきポイントがあります。

1.競売が決定して情報が公開される

債務不履行を理由とした債権者の申し立てを受け、裁判所が競売開始を決定すると一連の手続きが始動します。

裁判所は執行官を物件に派遣して実態調査を実施し、同時に不動産鑑定士による価値評価を行って「売却基準価額」を設定します

この基準価額は通常、市場で取引される価格の7割から8割程度の水準となります。

その後、物件に関する3種類の書類が裁判所のウェブサイトおよびBITで一般公開され、誰でも内容を確認できる状態になります。

公開から入札受付開始まではおよそ1ヶ月の期間があり、この間に購入希望者は資料を精査し、現地周辺の環境確認などを行います

入札期間や開札日程も同時に告知されます。

2.期間内に競売物件を入札する

裁判所が指定した入札期間(一般的に1週間程度)の間に、購入希望者は入札手続きを行います。

入札参加には基準価額の2割相当の保証金提出が義務付けられており、落札できなかった場合は後日返還されます

入札方法は裁判所窓口への持参と郵送の2通りがあり、希望購入価格を記載した書面と保証金を提出します。

最低入札額は基準価額の8割に設定されているため、実質的には市場価格の5割から6割程度の金額から応札が可能となります。

複数の入札があった場合は最も高い金額を提示した人が落札者となります

入札は1度限りで価格の引き上げはできないため、金額設定には慎重な判断が必要です。

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3.裁判所が売却許可決定を出す

入札締切後、開札日において最高額を提示した人が「最高価買受申出人」として選定され、落札候補者となります

ただしこの段階ではまだ正式な所有者ではありません。

開札後、裁判所は債務者や関係者からの異議申し立ての有無を確認し、問題がなければ売却許可の決定を下します。

この決定に対しては1週間の不服申し立て期間が設けられ、期間経過後に決定が確定します。

確定すると落札者に代金納付の案内が届きます。

開札から確定までには通常2週間から3週間程度を要します

なお、何らかの理由で売却が許可されなかった場合、保証金は全額返還されます。

4.期限内に代金を全額納付する

売却許可が確定すると、裁判所指定の期限(通常1ヶ月以内)までに購入代金を全額支払う必要があります。

既に納めた保証金は代金に充当されるため、残りの金額のみを納付します

支払いは裁判所が指定する口座への振込によって行い、現金の直接持参は認められていません。

住宅ローンを活用する予定であれば、この納付期限までに金融機関から融資を受けられるよう、事前の調整が欠かせません。

期限内に納付できなかった場合は落札が無効となり、保証金も没収されてしまいます

納付完了後は、裁判所から代金納付を証明する書類が発行され、所有権を取得したことの証明となります。

5.所有権移転と引き渡し

代金納付が完了すると、裁判所の職権により自動的に所有権移転の登記手続きが実施され、正式な所有者となります

一般の不動産取引と異なり、登記は裁判所が行うため司法書士への依頼は不要です。

物件に居住者がいる場合は、裁判所への申し立てによって居住者に対する引渡命令を得ることができます。

命令が確定しても居住者が応じない場合は、強制的な明け渡し手続き(強制執行)を実施します。

強制執行には50万円から150万円程度の費用がかかります

居住者との話し合いにより円満に退去してもらえれば、費用と時間を大幅に節約できます。

なお、空き物件の場合は、代金納付後すぐに使用開始が可能です。

競売物件を購入するメリット

競売での不動産取得には、通常の購入方法では得られない独自の利点があります。

価格面での有利性に加え、手続き上のコスト削減効果も見逃せません。

1.市場価格よりも3割から5割ほど安く購入できる

競売物件の最大の魅力は、通常の市場価格と比較して大幅に低い金額で取得できる点です。

基準となる売却価格は市場相場の2割から4割ほど低く設定され、加えて実際の入札では基準額からさらに2割減額した金額から応札可能となるため、市場価格の半値程度で入手できることもあります

例えば通常3000万円で取引される物件であれば、競売では1800万円から2400万円程度での落札が期待できます。

ただし人気のある物件では入札競争により価格が上昇するため、必ずしも最低額で落札できるとは限りません

それでも通常より安価に入手できる点は大きな魅力です。

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2.不動産会社への仲介手数料がかからない

競売での購入では、不動産会社を介さず裁判所との直接取引となるため、仲介手数料が一切発生しません。

通常の不動産取引において、宅地建物取引業法では仲介手数料の上限が「物件価格の3%に6万円を加えた額(税別)」と定められています

3000万円の物件を例にすると、仲介手数料は105万6000円(税込)となり、相当な負担額です。

競売ではこの仲介手数料が不要となるため、取得にかかる総費用を大きく削減できます。

ただし競売手続きに不慣れな場合、競売代行業者や弁護士に依頼するケースもあり、その際は別途報酬が発生します

それでも一般的な仲介手数料と比較すれば低額で済む場合が多いでしょう。

3.所有権移転登記や抵当権抹消登記の必要がない

通常の不動産売買では、名義を変更する所有権移転登記や、ローンの担保権を消す抵当権抹消登記を司法書士に依頼して実施する必要があります。

これらの登記手続きには司法書士への報酬として5万円から15万円程度の費用がかかるのが一般的です

しかし競売物件では、裁判所の職権によってこれらの登記が自動的に処理されるため、落札者が司法書士を手配する必要がありません。

登録免許税などの実費負担は必要ですが、専門家への報酬分のコストが不要となります。

また、前所有者が設定していた抵当権も裁判所の権限で抹消されるため、複雑な権利関係を心配せずに購入できる点も安心材料です

競売物件を購入するリスクとトラブル対処法

競売物件には利点がある反面、通常の不動産取引では遭遇しないリスクも潜んでいます。

これらのリスクを正しく認識し、適切な対応策を講じることが重要です。

1.内覧できない

競売物件では購入前に建物内部を見学することができません。

そのため物件状態の把握は「物件明細書・現況調査報告書・評価書」という3種類の書類に頼ることになります

ただしこれらの書類は執行官や鑑定士が調査した時点の情報であり、入札時点では状況が変わっている可能性があります。

対処法としては、物件の外観を異なる時間帯に何度も確認したり、近隣住民から建物の様子や居住状況について情報を集めたりすることが有効です。

また、競売に精通した不動産業者や建築専門家に同行を依頼し、外観や周辺から建物の状態を推測してもらうことも一つの方策です

修繕費用を余裕を持って見積もっておくことも重要な対策となります。

2.契約不適合責任がない

通常の不動産取引では売主が契約不適合責任を負担しますが、競売では異なる扱いとなります。

購入後に雨漏りやシロアリ被害などの欠陥が判明しても、契約解除や損害賠償を求められる場面は極めて限定されます

民法において競売は「現状のまま」での売買とされ、欠陥があっても買主の負担となります。

唯一の例外は、代金納付前に建物が倒壊するなど売買金額に大きく影響する重大な損傷が生じた場合で、この場合に限り裁判所への申し出により契約解除が認められます

建物の築年数や構造を事前に確認し、想定されるリスクに対応する予算を確保しておくことが重要です。

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3.残置物や占有者の居座り

競売物件には前所有者の家財道具や家電製品などが残されていることがあります。

残された物品の処分は基本的に落札者の責任ですが、前所有者の財産であるため無断で処分するとトラブルの原因となります。

また、落札前から賃貸契約が存在していた場合、賃借人は借地借家法により保護されているため、即座に退去を求めることはできません

物品処分費用や退去交渉にかかる費用を事前に予算計画に組み込んでおくことが重要です。

落札者は高額な強制執行を避けるため、数万円から家賃数ヶ月分相当と場合によっては引越費用を支払って、穏便な退去を促すケースが多く見られます

占有状況は3点セットで必ず確認しましょう。

4.立ち退き交渉は自己負担

落札完了後も前所有者や占有者が居住を続けているケースでは、落札者自らが退去交渉を進めなければなりません。

交渉が難航する場合は裁判所に引渡命令の申し立てができますが、それでも応じない場合は明け渡し訴訟や強制執行といった法的措置が必要となります

強制執行には50万円から150万円程度の費用と、数ヶ月の期間を要します。

落札前に占有者の状況を詳細に調査し、交渉が困難と予想される物件は入札対象から外すことが賢明です

また、弁護士や明渡し専門業者に依頼することで、スムーズな退去を実現できる可能性が高まります。

交渉や法的手続きに必要な費用も購入予算の一部として考慮しましょう。

5.滞納管理費を請求される

マンションを競売で取得する際は、前所有者が未払いとなっていた管理費や修繕積立金、駐車場使用料などが請求される可能性があります。

区分所有法により、これらの未払い金は物件とともに新所有者に承継される仕組みとなっているためです。

滞納額が数百万円に達するケースも存在し、予想外の出費となります。

異常に安い価格設定の競売物件は、高額な滞納金が存在することを反映している可能性が高いでしょう

入札前に管理組合へ連絡して滞納額を確認することが重要です。

物件明細書にも滞納の有無が記載されているため、情報を把握した上で入札金額を決定することが必要です

競売物件の購入に関するよくある質問

ここからは、競売物件の購入に関するよくある質問に回答していきます。

1.競売物件を購入するときに住宅ローンは組める?

競売物件の購入においても住宅ローンの利用は可能ですが、金融機関の審査は厳格になる傾向があります。

競売物件は内部確認ができず、占有状況や建物状態に不確実な要素が多いためです。

その結果、希望する融資額を下回ったり、適用金利が高めに設定されたりすることがあります

さらに重要な点は、通常の売買契約に含まれるローン特約(融資が実行されなかった場合に契約を解除できる条項)が存在しないことです。

落札後に融資が受けられなければ、全額を自己資金で支払う義務が生じます

どうしても住宅ローンを組みたい方は、入札前に競売物件への融資実績がある金融機関を探し、物件資料を提供した上で仮審査や事前相談を受けることが不可欠です。

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2.競売物件とリースバックの関係は?

リースバックとは、自宅を不動産会社などに売却した後、売却先と賃貸契約を結ぶことで引き続き同じ家に住み続けられる仕組みです

競売による売却では市場価格を大幅に下回る金額となり、さらに強制的な退去を余儀なくされます。

一方リースバックを活用すれば、市場価格に近い金額での売却が可能となり、なおかつ住み慣れた環境を維持できます。

債権者側も、競売より高額で債権を回収できるというメリットがあります

住宅ローン返済が困難になった債務者にとって、リースバックは競売を回避する有力な選択肢の一つです。

3.おすすめの競売物件情報サイトは?

競売物件の情報収集において最も信頼性が高いのは、裁判所が運営する公式ウェブサイト「BIT(不動産競売物件情報サイト)」です

BITでは全国各地の裁判所が取り扱う競売物件が一元管理されており、3点セット(物件明細書・現況調査報告書・評価書)を無料で確認できます。

検索機能も充実しており、エリアや物件種別、価格帯などで絞り込みが可能です。

さらに任意売却物件も含めて幅広く探したい場合は、楽待や健美家などの不動産投資向けポータルサイトの併用も効果的です

複数のサイトを組み合わせることで、より多くの選択肢から最適な物件を見つけられます。

 

参照:不動産競売物件情報サイト|BIT

競売物件の入社を検討するときは慎重に!

競売物件は、裁判所が債務者所有の不動産を強制売却する制度であり、市場価格より2割から4割安価に取得できる点が最大の魅力です

また、仲介手数料が不要で、登記手続きも裁判所が実施するため、コスト面での優位性があります。

一方で、内部確認ができない、契約不適合責任が限定される、占有者の退去問題、管理費滞納の承継といったリスクも存在します

BITなどの公式サイトで情報を収集し、リスクを十分に理解した上で慎重に検討することが重要です。

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