「トイレのリフォームはいくらくらいするの?」
「うちのトイレはどれくらいきれいに治せるの?」
「施工の打ち合わせや工事当日の雰囲気、トイレ交換のサインは?」
トイレには和式トイレ、タンク一体型の洋式トイレ、レパレート型の洋式トイレ、タンクレストイレがあります。どの便器を取り付けるのか、壁や床まで工事をするのかによって、リフォームの内容も大きく異なります。
そこで今回は、トイレリフォームの種類と工事費用の相場、工期の目安についての解説です。また、トイレリフォームを安くするコツや工事当日の流れ、施工事例についても紹介します。
便器にひびが入っていたり、汚れが目立ってきたりして、交換する時期が近づいている方は必見の内容です。
目次
トイレの種類
トイレには大きく分けて、和式トイレと洋式トイレがあります。また、洋式トイレの中にも水栓タンクの位置によって、タンク一体型、セパレート型、タンクレス型に分かれています。
まずは、トイレのリフォームについて紹介する前にトイレの種類についての知識を入れておきましょう。
和式トイレ
和式トイレは日本独特の形式で、座って使用するのが特徴です。便器の座面は低く、足が地面につく姿勢で使用することになるため、狭いスペースに適していると言えます。
一般的には、タンクがなく直接壁に取り付けられ、水洗タイプや手動のバケツによって流すタイプがあります。
洋式トイレ(タンク一体型)
洋式トイレの一種で、タンクと便器が一体となっているトイレです。タンクにたまった水をボタンで操作することで、便器内の水が一度に排水されます。
タンク一体型の洋式トイレは、日本の家庭や公共施設で広く使用されている一般的なタイプです。
画像引用:LIXIL(リクシル)「アメージュシャワートイレ」
洋式トイレ(セパレート型)
洋式トイレの中でも、便器とタンクが別々に配置されているセパレート型があります。便器は床に設置され、タンクは壁に取り付けられているのが特徴です。
スタイリッシュなデザインが人気で、スペースの節約にもつながる掃除が容易なトイレです。
洋式トイレ(タンクレス)
タンクレスの洋式トイレは、便器周辺にタンクがないのが最大の特徴です。
水は給水管を通して直接供給されています。コンパクトなデザインでスペースを節約でき、モダンな外観が人気です。近年、多くのトイレメーカーがおすすめしているタイプのトイレです。

トイレリフォームの種類
トイレのリフォームには、大きく分けて以下の4つの工事があります。
1.洋式トイレの便器交換リフォーム
2.和式から洋式トイレへの交換リフォーム
3.タンクレストイレへの交換リフォーム
4.トイレの付帯設備のリフォーム
ここからは、それぞれの工事内容について費用相場と工期の目安を含めたうえで、詳しく解説していきます。
洋式トイレの便器交換リフォーム
洋式トイレの便器交換リフォームは、既存の洋式トイレの便器を新しいものに置き換える工事です。このリフォームでは、便器本体のみが交換されるため、比較的簡単な作業となります。
費用相場は、交換する便器の品質やデザイン、ブランドによって異なりますが、一般的には7万円から20万円程度となります。数時間のうちに工事は完了してしまう場合が多いです。
和式から洋式トイレへの交換リフォーム
和式から洋式トイレへの交換リフォームは、トイレ全体の構造を変えて洋式トイレにする工事です。このリフォームでは、便器だけでなく床や配管の再配置、タンクの設置などが必要です。
費用相場は、工事の規模や付加機能(ウォシュレットなど)によって変動しますが、一般的には15万円から50万円程度となります。工期は3日から4日程度必要なこともあります。
タンクレストイレへの交換リフォーム
タンクレストイレへの交換リフォームは、既存のトイレのタンクを取り外し、タンクレスのトイレに変える工事です。このリフォームでは、配管の調整や壁の修正が必要となります。
リフォームの規模や条件、選択するタンクレストイレの品質やデザイン、付加機能の種類などによって異なりますが、費用相場は40万円から80万円程度です。工期は数日から10日程度必要になることもあります。
トイレの付帯設備のリフォーム
トイレのリフォームには、便器を交換するリフォームだけではなく、トイレがある個室の設備や機能をグレードアップさせるリフォームがあります。たとえば、以下のような工事が考えられます。
1.ウォシュレットの設置
2.床や壁のタイル張り
3.照明設備の交換・改善
4.換気扇の設置
古いトイレの場合、床やタイル、照明設備を交換することで、見違えるようにきれいな空間に変身することがあります。また、ウォシュレットや換気扇を設置すれば、費用は安く機能面を向上させることが可能です。
トイレリフォームの費用相場と工期目安
工事内容 | 費用相場 | 工期目安 |
洋式トイレの便器交換リフォーム | 7万円~15万円 | 数時間 |
和式から洋式トイレへの交換リフォーム | 15万円~50万円 | 2日~4日 |
タンクレストイレへの交換リフォーム | 40万円~80万円 | 2日~10日 |
手洗い場の設置 | 5万円~10万円 | 2日 |
ウォシュレットの設置 | 1万円~10万円 | 数時間 |
床や壁のタイル張り | 15万円~30万円 | 1日~2日 |
照明設備の交換・改善 | 3万円~4万円 | 数時間~1日 |
換気扇の設置 | 3万円~5万円 | 1日 |

トイレをリフォームするときの流れ
トイレのリフォームは、作業内容によって数時間から数日程度必要です。以下は、工事全体の作業の流れになります。
1.トイレ周辺の養生をする
2.便器を取り外す
3.給水管や排水管の交換工事をする
4.内装や付帯設備の工事をする
5.新しい便器の取付をする
ここからは、一般的なトイレ交換の作業の内容について、それぞれの段階ごとに詳しく解説していきます。
1.トイレ周辺の養生をする
トイレリフォームの最初のステップは、ビニールシートやマスキングテープなどを使用して作業エリアを養生することです。
トイレや廊下の床や壁、さらに作業導線近くの家具や設備を保護するためです。特に和式トイレの解体時には、たくさんの砂ぼこりが発生することがあります。
2.便器を取り外す
次に、既存の便器を取り外します。便器は床に固定されており、配管に接続されているため、専用の工具を使用して取り外します。
また、水を切っておかなければならないことに注意してください。便器を取り外すことで、新しい便器の取り付けや配管の交換が可能になります。
3.給水管や排水管の交換工事をする
給水管や排水管の交換工事は、トイレリフォームにおいて重要です。
配管が古くなったり劣化したりしている場合、または新しい便器に合わせて配管を調整する必要がある場合は、一部ないし全体の交換が必要となります。専門の配管工事業者が、正確な測定と適切な接続を行います。
配管の交換は7年から10年を目安に定期的に行ってください。水漏れや詰まりの原因となります。
4.内装や付帯設備の工事をする
個々のリフォームの要件に応じて、トイレ周辺の内装や付帯設備の工事を行います。具体的には、床材の交換、壁の塗装やタイル張り、照明や鏡の取り付けなどがあります。
必要に応じてトイレの周囲の壁を修正する場合には、数日から10日程度の時間が必要です。内装や付帯設備の工事は、専門のリフォーム業者や職人のスキルが必要不可欠な分野となります。
5.新しい便器の取付をする
最後に、新しい便器の取り付け作業です。便器は床に固定し、給水管と排水管に接続します。
また、便座やカバーなどの付属品を取り付け、正常に機能することが確認出来たらトイレリフォームは完了となります。

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トイレリフォームを安く抑えるコツ
便器の交換工事のみ行う場合、トイレのリフォームの費用を決定する大きな要因は、商品のグレードです。
また、床や壁の工事を含むリフォームを行う場合は、工賃が大きくなってしまいます。トイレリフォームを安く抑えたい方は、以下のコツを踏まえて業者に依頼してみることをおすすめします。
必要以上に商品グレードへはこだわらない
トイレリフォームの費用を抑えたい場合、必要以上に商品のグレードにこだわることはおすすめできません。特に、洋式トイレの交換リフォームの場合、工事費用の大半が商品代金です。
近年、多くの高品質かつ低価格な便器が各メーカーから発売されています。どれも性能はピカイチです!トイレに必要な機能の優先順位を決めて、オーバースペックにならないトイレを目指しましょう。
自社施工をしているトイレリフォーム業者に依頼する
トイレリフォーム業者を含む建設業界には、自社施工と他社施工(下請け施工)という種類があります。
他社施工の場合、実際にリフォームを行うのは外注先の下請け業者であるため、見積もり代金が高めに設定されている可能性があります。
一方で、自社施工を行っている業者であれば、見積もりから施工まで一貫して行うためリフォーム費用も安く、もしものときのトラブルにも迅速に対応してくれる可能性が高いです。
複数業者に相見積もりを取って比較する
複数業者に相見積もりを取って費用や工事内容を比較することで、納得いくトイレリフォームができるでしょう。見積もりは無料で行ってくれる業者がほとんどであるため、依頼者にはメリットしかありません。
トイレリフォームについての相場観を持っていない方は、相見積もりによって全体のリフォーム費用の目安を把握しておくことをおすすめします。
バリアフリー工事、節水工事は補助金・助成金を申請する
トイレをバリアフリーにする工事、節水機能がついた便器にする工事を行うときには、住所がある地方自治体から助成金が貰える場合があります。
たとえば、東京都新宿区では居住人が65歳以上かつ介護保険の認定結果が「要支援」「要介護」に該当する場合、和式トイレから洋式トイレへの交換工事に最大10万円程度の補助金が受けられます。
リフォームの前に「お住いの地方自治体名+トイレ+補助金」で検索するか、役所窓口にて問い合わせを行うことをおすすめします。

おしゃれなトイレリフォームの事例
今回は、リクシル(LIXIL)、TOTO、クラシアンの公式ホームページより、トイレリフォームの施工事例を紹介します。
リクシル(LIXIL)‐機能性を高めたトイレにリフォーム
リクシル(LIXIL)の公式ホームページには、機能性の高いトイレ「サティス」の施工事例が掲載されています。
手洗い場を設置しているため、従来のトイレより収納が増えているのが特徴的です。黒を基調としたスタイリッシュなデザインに仕上がっています。
画像引用:LIXIL(リクシル)「機能性の高いトイレです。」
TOTO‐窓も一新、タンクレストイレへのリフォーム
TOTOの公式ホームページには、「レストパルF」というタンクレストイレを設置したリフォームの事例が紹介されています。
トイレが壁付けになっているため、床の掃除が簡単です。また、壁や床を同時にリフォームしているため、統一感のある空間になっています。
画像引用:TOTO「窓も一新!水廻りリフォーム」
クラシアン‐低価格にタンクレストイレを設置するリフォーム
水回りの設備工事を得意とするクラシアンの公式ホームページでは、タンクレストイレ「アラウーノ」の施工事例が掲載されています。この依頼者は水漏れをきっかけに、トイレ交換を希望しています。
機能性の高いトイレへの交換にも関わらず、費用は19万円とリーズナブルです。
画像引用:クラシアン「トイレリフォームの施工事例」

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トイレのリフォームはプロの業者に依頼しよう
トイレのリフォームには、大きく分けて以下の4つの種類があります。
1.洋式トイレの便器交換リフォーム
2.和式から洋式トイレへの交換リフォーム
3.タンクレストイレへの交換リフォーム
4.トイレの付帯設備のリフォーム
商品のグレードや依頼する業者によって、費用は数万円から数十万円まで大きな幅があります。また、工事内容によっては数時間から10日程度の工期が必要です。
トイレのリフォームは、収納や内装といった見える部分から、給水管や排水管などの見えない部分まで幅広く行うため、素人には難しい作業です。
自社施工をしているトイレリフォーム業者に依頼したり、複数業者に相見積もりを取って比較したり、場合によっては助成金を申請したりして費用を抑えつつ、良心的なプロの業者に依頼しましょう。